奈良県の春日大社に参拝して御朱印帳と御朱印、白鹿のおみくじを拝受しました。
春日大社は全国に約1,000社ある春日神社の総本社で、格式ある二十二社(上七社)の一社です。
このページでは、御祭神と御神徳(ご利益)、JR奈良駅と近鉄奈良駅からのアクセス、拝観料と拝観の所要時間、金運アップや縁結びの境内社、万燈籠などの見どころを画像で紹介します。
春日大社の御祭神
- 第一殿
武甕槌命(たけみかづちのみこと)
常陸国鹿島の神 - 第二殿
経津主命(ふつぬしのみこと)
下総国香取の神 - 第三殿
天児屋根命(あめのこやねのみこと)
河内国平岡の神(藤原氏の祖神) - 第四殿
比売神(ひめがみ)
天児屋根命の妻(藤原氏の祖神)
御神徳(ご利益)
- 武甕槌命(たけみかづちのみこと)
御神徳:武運・勝負運の守護神 - 経津主命(ふつぬしのみこと)
御神徳:武運・勝負運の守護神 - 天児屋根命(あめのこやねのみこと)
御神徳:出世運・美声の神・言葉の神 - 比売神(ひめがみ)
御神徳:子育て・女性の守護神
正しい参拝の順序
ニ之鳥居の先にあるのが、左側に伏鹿手水所(ふせしかのてみずしょ)。
鹿が加えた筒から水が出る手水舎は、春日大社の中でもここだけです。
現在は新型コロナウイルス感染予防対策のため、口から水は出ていなくて、柄杓は撤去されています。
下の画像のように、直接手で水を取れるようになっていました。
神様は穢を嫌うので、きちんと手と口を清めましょう。
新型コロナウイルスの感染が広がる前、私が参拝したとき、韓国人観光客と中国人観光客が手水石の上に立って鹿に並んで記念撮影をしていました。
韓国人の若者達は手水石の上に立ち、鹿の横に並んだばかりではなく、手に持った柄杓を口につけてポーズを決めて、代わる代わる何人もが撮影していました。
せっかく参拝したのに、見ているだけですごく嫌な気分に。
神域を観光するときは、最低限のマナーを調べてから来て欲しいし、神社から消えてほしいと思いました。
話を戻して、伏鹿手水所で手と口を清めたら、まずは左手にある祓戸神社に参拝します。
また、手水舎の横には案内板も立っていて、下記の文章が書いてあります。
手水所にて手と口を清められ、その後、左手の祓戸神社にてお参りをしてから御本殿へお進みください。
春日大社
祓戸神社は、自らが犯した罪や、知らず知らずに犯した罪もお祓いくださる神様。
小さなお社ですが、くれぐれもスルーしないようにしてくださいね。
祓戸神社にお参りし、心身を清めて参拝させていただくことの感謝をお伝えしてから、御本殿へ進むようにしましょう。
一番の見どころは3,000基もの釣燈籠
春日大社の見どころといえば、いくつも並んでいる灯籠を想像する方も多いはず。
古くは戦国武将が奉納した灯籠もあり、それぞれに家紋や趣向を凝らした柄がデザインされ、1つ1つを見て回るのも楽しいものです。
上の画像は、金色の灯籠が並ぶエリア。
仕切りの奥に入ると、蝋燭の火をともした万燈籠を再現した、ライトで灯された灯籠を見ることができます。
上の画像は、奈良の鹿をデザインした金色の灯籠。
こちらは天女がデザインされ、ひときわ目を引きます。
春日大社の灯籠は、金色や青銅色のものが多いですが、中にも木製の灯籠も。
もしかしたら、古い時代に作られた灯籠かもしれません。
華やかな灯籠に目がいってしまいがちですが、春日大社には見どころが沢山あります、
重要文化財の捻廊(ねじろう)は、正面から見ると階段がゆがんでいて、自分が曲がっているように思えてくる不思議な階段。
上の画像は、捻廊を横から撮影したものです。
木製の階段がねじれているのが、何となく伝わるでしょうか。
また、春日大社には灯籠のほかに石灯籠も多く奉納されています。
苔むした石灯籠が並ぶ境内は、古くから崇敬されてきた歴史を感じることができます。
拝観料が必要なエリア
春日大社の灯籠は、御本殿を囲む回廊に吊り下げられているため、外からは見ることができません。
灯籠を見たいときは、回廊内特別拝観受付で初穂料(拝観料)500円で、回廊内に入ることができます。
初穂料500円を納めると、入場券の変わりの「ご拝観の証」と印刷された栞と、春日大社のパンフレットをいただけます。
回廊の内側には、霊験あらたかな末社がいくつかお祀りされているので、灯籠を見るだけではなく、きちんと末社にもお参りしてくださいね。
万燈籠の期間
春日大社では、吊り灯籠すべてに灯りをともす「万燈籠」が行われます。
万燈籠を見ることができるのは、8月14日15日の中元万燈籠と、2月の節分に行われる節分万燈籠の年3日のみ。
※2021年の節分万燈籠は新型コロナウイルス感染対策のため、非公開になりました。
また、祭事ではありませんが、毎年2月に開催される「なら瑠璃絵」でも万燈籠を見ることができます。
万燈籠を見に行くことができない場合は、有料拝観エリアに万燈籠を再現したコーナーを見るのがオススメ。
金色の釣燈籠が並ぶ回廊の端に、黒い幕が張られた場所があります。
黒い幕の内側は、壁が鏡になった空間で暗めの電灯の灯りがゆらめく釣燈籠が。
釣燈籠の数は多くありませんが、壁のミラーに映る釣燈籠が幾重にも広がり、万燈籠を見ているような気分になりました。
万燈籠を拝観できる貸切ツアー
春日大社の万燈籠は、お盆と節分の年に3日間か、2月の「なら瑠璃絵」しか見ることができず、中元万灯籠と節分万燈籠はとても混雑します。
そこで、できるだけ空いている時間帯に万燈籠を見に行きたい方にオススメなのが、11月に春日大社を貸し切って、特別に万燈籠を見ながら参拝するクラブツーリズムのツアー。
万燈籠の特別参拝は、全国各地から出発するツアーがあり、春日大社の近くまでバスで行けるので、電車で行くのが大変な方にもオススメ。
気になる方はクラブツーリズムの公式サイトの検索窓に「春日大社」と入力して、貸し切りの万燈籠ツアーを探してくださいね。
戦国大名が奉納した灯篭
春日大社では、戦国武将が奉納した釣燈籠が現存しています。
御本殿の正面近くに下げられている灯籠は、三代将軍家光の子で五大将軍になった「徳川綱吉」、近江国出身の武将「藤堂高虎(ふじどうたかとら)」、戦国大名の「宇喜多秀家(うきたひでいえ)」と「直江兼続(なおえかねつぐ)」が奉納したもの。
上の画像は、左が徳川綱吉が寄進した灯籠です。
また、ツアーに参加すれば、春日大社の巫女さんや神職につく方の案内で、戦国武将の直江兼続・宇喜多秀家・藤堂高虎と五代将軍 徳川綱吉から奉納された灯籠を見たり、御本殿を特別参拝することができます。
ツアーは事前予約制となっていて、参加費は1人1,000円。
ツアーに参加して戦国武将や将軍が奉納した灯籠を案内付きで見たい方は、春日大社公式サイトで詳細を確認してください。
なお、ツアーの開催期間は初詣などの繁忙期を除いた期間限定となっています。
灯篭の納め方と値段
春日大社に燈籠を寄進する事は、現在でも可能です。
そこで気になるのは、灯籠のお値段ですよね。
灯籠の制作費・管理(万燈籠の灯火を含めて)奉納のお祭りなどの費用を全てを含めると、釣燈籠で200万円前後のお金が必要になります。
また、石灯籠は大きさによって値段が変わりますが、250万円くらいから奉納することが可能だとか。
こんなに値段が高いと奉納するのは難しいと思いますが、今でも年間で数基は奉納されているそうです。
縁結びの夫婦大國社
春日大社の境内には、たくさんの神様がお祀りされています。
中でも女性に人気なのが、夫婦円満・家内安全・縁結びのご利益があるとされる「夫婦大國社(めおとだいこくしゃ)」。
夫婦大國社の御祭神は、大国主命(おおくにぬしのみこと)と、須勢理姫命(すせりひめのみこと)。
縁結びやハート型の絵馬があり、願いが書かれた沢山のハート絵馬が奉納されていました。
夫婦大國社では、水占いもできます。
もし、恋愛や夫婦関係でお悩みがあるのなら、願いが成就するか水占いを行ってみるのも良いかもしれません。
なお、夫婦大黒社の社務所では、金運・福運の守り神である金龍神社の御守も授かることができます。
夫婦大黒社の横の手水舎が龍となっているのは、金龍神社の社務所を兼ねているためかも。
勇ましい龍から水が流れているのが印象に残りました。
金運の金龍神社
夫婦大黒社から少し歩いた場所に金龍神社があります。
金龍神社には社務所はありません。
小さなお社ですが、赤い旗に囲まれたお社の周辺は、何ともいえない、目に見えないパワーがみなぎっているように感じました。
金龍神社の御祭神は金龍大神(きんりゅうおおかみ)です。
金龍大神は、開発・発達の神様なので、起業家の方が参拝すれば御神徳にあやかれるかもしれません。
絵馬掛けには「金運さずけ」の絵馬が、ぎっしり掛けられていました。
金龍神社のお守り
授与所では、金龍神社の「金龍守」を受けることができます。
お守りを沢山持ちすぎると、扱いが粗末になってしまいそうで、むやみにお守りを増やさないようにしています。
春日大社の金龍守は一目惚れで、思わず手にとっていました。
金運・財運の御神徳をいただけるといいなと思います。
国宝殿横のカフェ
春日大社は山裾にあり、飲食店が並ぶエリアからは離れた場所にあります。
駅の方まで戻るの前に休憩したいときは、春日大社本殿前のバス停前(国宝殿の横)にあるカフェで一休みしてはいかがでしょうか。
カフェでまったりする時間がない時は、テイクアウト専用のソフトクリームもオススメ。
抹茶(大和茶)とミルクのミックスソフトクリームは、甘さがかなり抑えてあります。
食べ終わったあとも、喉にイヤな甘さが残らず、さっぱりとした後味でおいしくいただきました。
春日大社オリジナルグッズも販売しているので、お土産を買うのもいいかもしれません。
白鹿のおみくじと初穂料
奈良の鹿は新生な動物とされ、中でも白い鹿は神様のお使いとされてます。
御本殿の前にある授与所では、御守や御札などを授けていただくことができますが、中でも神様のお使いである白鹿のおみくじが大人気。
白鹿がおみくじを口に加えている姿がかわいらしく、おみくじを読んだあとも白鹿を飾っておける春日大社ならではのおみくじです。
「白鹿みくじ」は600円。また、500円の木彫りの「鹿みくじ」もあります。
御朱印帳の種類と初穂料
春日大社のオリジナル御朱印帳は大きなサイズ(縦約18センチ・横約12センチ)で、上質な鳥の子紙が使われています。
鹿がデザインされた御朱印帳は御創建1250年記念の限定デザイン。
現在は通常のデザインのみ頂くことができます。
通常デザインの御朱印帳は3種類で、サイズは大きなサイズ(縦約18センチ・横約12センチ)。
初穂料は1,200円でした。
御朱印の種類と初穂料
御朱印は「春日大社」「夫婦大國社」「金龍神社」「若宮神社」の4社を頂けて、初穂料は300円です。
また、「若宮十五社めぐり」と「水谷九社めぐり」でも御朱印を頂けます。
平成30年は、創建1250年の特別朱印が押されていました。
春日大社の御朱印は本殿前の授与所で、他3社の御朱印は夫婦大國社で頂くことができます。
こちらは通常印の春日大社の御朱印。
書いて下さる方によって字体が異なるのも、御朱印を集める楽しみの一つです。
こちらは、若宮十五社めぐりで頂いた御朱印。
次は「水谷九社めぐり」もしたいと思います。
電車とバスのアクセス
春日大社の最寄駅は近鉄奈良駅になります。
近鉄奈良駅からは、奈良公園や興福寺の五重塔を横に見ながら歩くのが最短ルート。
近鉄奈良駅から歩くと、20分から25分で御本殿近くの二之鳥居に着きます。
JR奈良駅は近鉄奈良駅から離れていて、春日大社まで歩くと35分以上かかってしまうので、「春日大社本殿行き」のバスを利用すると便利。
ただし、春日大社入口まで行く「春日大社本殿行き」のバスは、1時間に2本程度しか運行していません。
春日大社本殿行きバスの時間が合わないときは、循環バスに乗って「春日大社表参道」で降りて、10分ほど歩けば春日大社に到着します。
また、奈良の観光スポットをあちこち周って、奈良交通バスに3回以上乗るのであれば「1日乗車券」を買うのがオススメ。
奈良交通バスの1日乗車券を買うともらえるパンフレットには、参拝料が割引になる神社仏閣や、割引してくれるお土産屋さん・レストランなどのリストが掲載されています。
バス1日乗車券を見せれば、春日大社の国宝殿の入館料も割引になり、お得で便利だと思いました。
また、JR奈良駅前には「奈良市総合観光案内所」が。
大きな観光案内所で、春日大社への行き方のほかに、奈良市内の名所や神社仏閣をまわるルートの相談など、いろいろな観光の悩みを相談できます。
奈良市内の観光マップや、美術館・観光スポットのパンフレットも充実。
しっかりと計画ができていない、どこを見たら良いか分からないときは、観光案内所を利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ・外国人が多いと静かに参拝できないかも
奈良は外国人観光客が多いと聞いていましたが、最初に春日大社に参拝した時も、いろいろな国の方が参拝していました。
日本人とは違って、参拝ではなく観光で来ている方が多いため、お参りをしているすぐ横で大きな声で喋っていたり、写真を撮っていたり、落ち着いて参拝できないというのが正直な感想です。
新型コロナウイルスでインバウンドがいなくなった2020年12月1日は、日本人の参拝者も少なく、落ち着いて参拝することができました。
しばらくは騒々しいインバウンドがいない中、落ち着いて参拝することができそうです。
緊急事態宣言中は感染者が多い関西方面に行くのは自粛しますが、感染拡大が落ち着いたらまた奈良に行きたいと思います。
春日大社の詳細
- 住所:奈良県奈良市春日野町160
- 最寄駅:
・近鉄奈良駅から徒歩約24分
・JR奈良駅からバス - 駐車場:あり(有料)
※混雑時期は、バスと祈祷専用になり一般の駐車は不可になる場合あり。 - 拝観時間:御本殿参拝所は下記の時間に参拝可能
・3月~10月 6:30~17:30
・11月~2月 7:00~17:00
※その他の参拝は自由 - 御朱印の受付時間:
夫婦大國社は9:00~16:30 - オリジナル御朱印帳:あり
- 御朱印:あり
- 拝観の所要時間:40分~3時間
※「若宮十五社めぐり」「水谷九社めぐり」をしたり、境内をゆっくり散策する場合は3時間くらいの余裕を持ったスケジュールが吉
※このページの内容は参拝時、および執筆時のものです。現在は拝観時間や受付時間、初穂料などが変更になっている可能性があります。