「こんぴらさん」の名称で崇敬される金刀比羅宮に参拝しました。
金刀比羅宮は香川県仲多度郡琴平町に鎮座する神社で、海上守護・大漁満足・商売繁盛などのご神徳にあやかろうと、全国から多くの参拝者が訪れる神社です。
このページでは、本社と奥社への所要時間と階段の段数、御朱印を頂ける場所、お守りの種類、アクセスと駐車場、グルメやランチ情報を紹介します。
※2021年9月、限定御朱印について追記しました。
御祭神と御神徳(ご利益)
御本宮
- 御祭神:大物主神・崇徳天皇
- ご神徳:農業・殖産・医薬・海上守護・商売繁盛など
奥社(厳魂神社)
- 御祭神:厳魂彦命
- ご神徳:災難除け・心身守護など
階段の段数と所要時間
金刀比羅宮の表参道は長い階段が続きます。
御本宮までは785段、奥社までは1,368段あるので、足が悪い人だと御本宮まで行くのも難しいかもしれません。
表参道上がり口からの所要時間ですが、御本宮までの往復が約80~100分。
奥社まで行くと往復で約150分~180分ほどかかります。
御朱印を頂く人が多くて待ち時間が長かったり、書院を拝観(有料)したり、摂社や末社をゆっくりと参拝すると、更に1時間ほどの時間が必要です。
御朱印の待ち時間がほとんどなくても、私は歩くのが速くないので、参拝を含めた往復の所要時間は約3時間10分でした。
また、帰り道で階段を下っていると膝が笑って力が入らず、バスツアーの集合時間に遅れないよう必死でした。
歩くのが苦手な方は、時間に余裕をもったスケジュールを組むのが吉です。
金刀比羅宮の見どころ
階段を351段登ったあたりに、青銅大燈籠があります。
この青銅大燈籠は、金刀比羅宮へ奉納された中でも最も豪華なもので、美しい細工は必見。
生き生きとした龍神が素晴らしい青銅大燈籠は、重要有形民俗文化財にもなっています。
431段目には桜馬場西詰銅鳥居があり「しあわせさん、こんぴらさん」のボードが掲げてありました。
桜馬場西詰銅鳥居の横には御厩があり、神様がお乗りになる2頭の神馬が飼育されています。
480段くらいの場所にある「書院」の拝観は有料で、拝観料は大人800円。
書院では、円山応挙の襖絵などが公開されています。
595段登った場所には祓戸社と火雷社が鎮座。
祓戸社はの御祭神は、罪穢れを清めて下さる神様「瀨織津姫神・速秋津姫神・気吹戸主神・速佐須良姫神」。
まずは、祓戸社に参拝をして心身を清めてから御本宮に参拝しましょう。
祓戸社の横には神馬の銅像は、萬野汽船株式会社の創業者 萬野裕昭氏が奉納したもの。
金色の「金」が美しい、躍動感あふれる銅像です。
628段目には「旭社」がありますが、登りでは参拝することはできません。
旭社は下りルートで参拝できるようになっています。
清水次郎長の代わりに参拝した森の石松が、旭社を見て御本宮だと勘違いをして、旭社に参拝して帰ってしまったという逸話も残されています。
帰りにしっかりと参拝しましょう。
651段登った先に鎮座する真須賀神社。
御祭神は、建速須佐之男尊・奇稲田姫尊です。
御本宮に行くまでの間に、御年神社と事知神社のお社もあります。
御本宮の手前階段で護っている狛犬。
785段登って、ようやく御本宮に到着。
参拝をして、授与所で御朱印を頂きました。
御本宮の横には、三穂津姫社・直所・絵馬殿などが並んでいます。
御本宮の近くには展望台もあり、讃岐平野や瀬戸大橋、讃岐富士が見えました。
こんな高いところまで登ったんだなと思いつつ、少し休憩しました。
奥社までの道のりは長いと、気合を入れ直して出発です。
御本宮から約140段登った923段目まで進むと、白峰神社に至ります。
御祭神は崇徳天皇で、白峰神社ではお守りや御朱印を頂くことができます。
白峰神社に参拝した時点で、足がガクガクしていて引き返したい衝動に駆られました。
せっかくここまで来たのだからと気合を入れ直し、奥社に向かってさらに階段を登ります。
白峰神社から階段を445段登って奥社に到着。
奥社左側に断崖があり、上方には「天狗」と「カラス天狗」の彫り物があります。
ちなみに、奥社の正式な名称は「厳魂神社(いづたまじんじゃ)」です。
奥社では御朱印と、奥社でのみ授与している「天狗守」を拝受しました。
奥社の参拝を済ませ、あとは階段を下りるだけだから楽勝だと思っていたら、落とし穴がありました。
階段を1段下るたびに膝が笑い、杖がないと階段から落ちそうになるのです。
階段を下りるのに思っていた以上に時間がかかってしまい、資生堂が運営するカフェ&レストラン「神椿」でランチを食べる時間がなくなってしまいました。
普段はあまり歩かない方は、慌てると思わぬ怪我につながるので、時間を多めに取るようにして下さいね。
お守りの種類
金刀比羅宮では、たくさんの種類のお守りを授与しています。
どのお守りが良いか迷った時にオススメなのが、「幸運の黄色いお守り」と「天狗御守」。
「幸運の黄色いお守り」を頂ける場所は御本宮の授与所のみで、「天狗御守」を頂ける場所は奥社の授与所のみになります。
ちょっと変わったお守りは「笑顔元気くん守り」。
「笑顔元気くん」とは、琴陵容世宮司が純粋無垢な子供をイメージして描いたもので、金刀比羅宮のイメージキャラクターになっています。
今回は、夫に頼まれた「家内安全」の御神札と「天狗御守」、自分用に「幸福の黄色いお守り」を拝受しました。
天狗御守は、赤い紐と白い紐の2色がありますが、御守袋のデザインは同じです。
次に参拝してお焚き上げをお願いするまで、大切に持ち歩こうと思います。
御朱印を頂ける場所
金刀比羅宮では3社で御朱印を頂くことができます。
右から、金刀比羅宮(御本社)・白峰神社・奥社(厳魂神社)の御朱印になります。
なお、カラフルな御朱印や期間限定の御朱印はありません。
2021年7月に参拝した時は、新型コロナ感染対策のため全ての御朱印が書き置き対応のみに変更されていました。
2022年8月から抗菌加工の書き置きに変更
2022年8月1日から御朱印帳への揮毫は中止となり、書き置き御朱印のみになりました。
3社の御朱印はすべて、抗ウイルスニスを施した紙を使っているそうです。
金刀比羅宮の御朱印。
9月から秋の訪れを告げる紅葉祭のデザインになりました。
白峰神社の御朱印。
白峰神社の御祭神、崇徳天皇が詠んだ小倉百人一首の歌『瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川のわれても末に 逢はむとぞ思ふ』をイメージしたデザイン。
奥社 厳魂神社の御朱印。
修験道の厳しさをイメージしたデザイン。
奥社の横にある「威徳巖(いとくのいわ)」の天狗と烏天狗の彫り物が描かれています。
金刀比羅宮で初めての限定御朱印
金刀比羅宮では2021年9月と10月に初の限定御朱印が授与されました。
限定御朱印は、三穂津姫社の「令和の遷座祭」を記念したもので、9月と10月にデザインが異なる限定御朱印を1,000枚限定で授与。
また、500段目にあるカフェ神椿では、秋限定の「豊穣パフェ」を注文して三穂津姫社の当日日付の限定御朱印を見せると、「こんぴら狗和三盆」の無料プレゼントも企画されました。
神椿カフェの感想は上のリンクをタップしてご覧ください。
御朱印帳のデザイン
金刀比羅宮のオリジナル御朱印帳は「笑顔元気くん」デザインになります。
トリコロールカラーの表紙には「笑顔元気くん」のイラストの下には「笑顔でおまいり。こんぴらさん!!」の文字。
サイズは神社の通常サイズ(縦約16センチ・横約11センチ)で、初穂料は1,500円でした。
うどん作り体験やカフェ神椿などの周辺グルメ
金刀比羅宮の参道には、うどんを作って食べられる「うどん作り体験」や飲食店が並びます。
私がオススメしたいのは、参道の500段目にある「カフェ&レストラン 神椿」。
資生堂パーラーが運営する神椿では、ランチセットや軽食、パフェなどのスイーツなどのメニューが揃います。
ランチ代わりに期間限定の「神椿オリジナル 香川県産さぬき姫のパフェ(1,500円)」を食べる予定でした。
ところが、奥社まで行ったら思っていたよりも時間がかかってしまい、バスツアーの集合時間に間に合わないため、神椿の食事はあきらめることに。
※パフェの画像は、同じバスツアーに参加して、御本宮と白峰神社に参拝したあと、神椿で食事をした方から頂きました。
パフェを食べられなかったので、バスツアー添乗員さんお薦めの「嫁入りおいりソフト」を購入。
「おいり」とは、婚儀の引き出物に必ず配る西讃岐地方だけに伝わるお菓子のことです。
私は抹茶ソフトクリームに「おいり」をトッピングしてもらいました。
ソフトクリームだけでは足りないと思い、参道の100段目にある「総本家 一三堂」の「和三盆かすてら」も購入。
ベビーカステラのような形をした@和三盆かすてら」は15個入りで500円。
和三盆のコクがある甘さが美味しくて、15個食べたらお腹いっぱいになりました。
無料の足湯で休憩
参道上がり口の近くに「天然温泉 智光院の湯 足湯」がオープン。
足湯があるのは、共立リゾートが運営する温泉宿「敷島館」の1階で、金刀比羅宮の参拝者なら9時から16時まで無料で利用することができます。
敷島館は、大浴場や貸切風呂もあり、こだわりの食事を楽しめるの御宿。ゆっくりと参拝したい時は、敷島館を利用するのも良さそうです。
階段の上にある駐車場と車椅子での参拝方法
金刀比羅宮の階段の上に参拝者用駐車場はありません。
駐車場は表参道まで徒歩1分の「タイムズ琴平こんぴら前」の利用が便利です。
階段を登るのが辛い場合は、500段目のカフェ「神椿」の駐車場までタクシーで行くことができますが、500段目からは歩いて登ることになります。
なお、車椅子利用者が参拝する場合は、7日前までに書面での申請をすれば、御本宮の近くまで車で移動して、車椅子でも参拝することができますが、奥社まで来るまで行くことはできません。
当日、いきなり行っても車椅子での参拝はできないので、必ず事前に問い合わせて下さいね。
神椿の駐車場を利用して500段をショートカット
500段目の神椿 資生堂パーラーのレストランかカフェの利用者は駐車場に車を停めることができます。
また、タクシーで神椿の駐車場まで行くこともできます。
神椿の駐車場から奥社まで参拝した記録は、上のリンクからご覧ください。
電車とバスのアクセス
金刀比羅宮の最寄り駅は琴平電鉄の琴平駅で、高松空港からは琴平行きのバスが便利です。
琴平駅から参道入口までは、歩いて約15分です。
駅から365段目の「大門」まではタクシーで行くこともできますが、参拝者が多い日は周辺道路が渋滞することも多いため、1月や週末などの混雑している時は、歩いたほうが早いかもしれません。
金刀比羅宮の詳細
- 住所:香川県仲多度郡琴平町892-1
- 最寄駅:琴平電鉄「琴平駅」徒歩15分
※高松空港からバスの運行もあり - 駐車場:参拝者専用駐車場はなし
※タイムズ琴平こんぴら前の利用が便利 - 御朱印:あり
- オリジナル御朱印帳:あり
- 参拝可能時間:
御本宮
4月~9月:6時~18時
10月~3月:6時~17時
奥社:8時~17時 - 授与所の受付時間:9時ごろ~17時ごろ
- 参拝所要時間:1時間半~3時間半
※このページの内容は参拝時および投稿時のものです。現在は授与品や受付時間などが変更になっている可能性があります。