大神神社(おおみわじんじゃ)に参拝しました。
奈良県桜井市に鎮座する大神神社は二十二社(中七社)のうちの一社で、大和国の一ノ宮であり、さらに日本最古の神社のうちの一社とされています。
私にはよく分かりませんが「呼ばれた人しか参拝できない」と言う人もいる神秘的な大神神社。
このページでは、大神神社のアクセス・ご利益・御守・御朱印などについて紹介します。
電車のアクセス
大神神社の最寄駅はJR桜井線(万葉まほろば線)の三輪駅になります。
奈良駅から桜井線に乗って8駅(約28分)で到着です。
JR三輪駅は無人駅ですが、ICカードの読み取り機があるので、ICOCA・SUICAなどの交通系ICカードの利用が可能。
なお、駅の改札は1ヶ所だけなので、上下線どちらを利用しても駅舎を出るときは同じ改札口になります。
改札を出てまっすぐ進むと、すぐに「三輪明神 大神神社」の案内板が右手に見えます。
案内板に従って右矢印の方向へ曲がりましょう。
左右にお店が点在する細い路地をまっすぐ進むと、2車線の道路に出て右手にJRの踏切が見えるはず。
踏切を渡って砂利が敷かれた歩道を直進。
砂の参道を抜けると目の前に「二ノ鳥居」が見えてきます。
駅から鳥居まで、ゆっくり歩いて8分ほどで到着しました。
鳥居の背後の森は、怖いと感じるくらいの神秘的な雰囲気。
神様などの類が見えたり聞こえたりしない私でも、神様がいるように感じる森です。
車で行く場合は、二ノ鳥居の前に参拝者用の駐車場がありますが駐車できる台数が少ないため、満車のときは少し離れた場所の駐車場に駐めるようにしましょう。
参拝の順序
まずは、一礼をして二ノ鳥居をくぐります。
清々しく静かな森の参道はゆるやかな坂とカーブが続き、歩いているだけで身体が清められる気がしました。
今まで参拝した神社では感じたことがない、不思議な雰囲気を感じながら、森の中の参道を進むと橋が見えてきます。
橋を渡ると左側に鎮座するのが祓戸神社。
祓戸神社は心身の汚れを清めてくれる神社なので、最初に祓戸神社に参拝をして心身を清めましょう。
神様は人間の穢れ(けがれ)を嫌います。必ず祓戸神社にお参りをするようにしましょう。
祓戸神社で身を清め、少し進んだ左側に見えるのが「夫婦岩(めおといわ)」。
2つの岩が仲良く寄り添っているように見えることから夫婦岩と呼ばれています。
夫婦岩は、縁結び・恋愛成就・夫婦円満の霊験あらたかな磐座として信仰されているとか。
私は、このまま夫婦円満で年月を重ねて行けるよう手を合わせました。
夫婦岩に手を合わせたあとは、長い階段を登ります。
途中で息が苦しくなって、階段の途中で何回か止まりましたが、どうにか登り切ることができました。
電車も走っていない田舎で暮らしていると、ほとんど歩かず車で移動する生活になってしまうため、足腰が弱っていることを痛感。
話を戻して、階段を登りきると左手に手水舎があります。
見慣れない形をしたものがあると思ってよく見ると、蛇の口から水が出ていました。
三輪神社周辺の地域では、蛇は神様のお遣いとされ「巳(み)さん」の名前で親しまれています。
蛇には、金運上昇や子孫繁栄のご利益があるとされるので、ありがたい手水舎だなと思いました。
大神神社の御祭神とご利益
- 主祭神
大物主大神(おおものぬしのおおかみ) - 配神
大己貴神(おおなむちのかみ)
少彦名神(すくなひこなのかみ)
大物主大神は農工商等あらゆる産業を開発し、常に日常生活全般をお守りくださる神様。
大物主大神のご利益は極めて広大であり、開運招福・仕事運向上・恋愛運・夫婦円満など、あらゆるご利益をいただけます。
また、境内に鎮座する狭井神社(せいじんじゃ)では、あらゆる病に効くとされる「御神水」をいただくことができます。
日本最古の神社
大神神社は日本最古の神社のうちの一社です。
神社には祭神を祀る本殿があることが多いですが、三輪山を御神体とする大神神社には本殿がありません。
参拝者がお参りをする拝殿を設けるだけで、本殿を持たない古い祭祀形式を残すことから日本最古の神社とされています。
上の画像の、鳥居の向こう側に見える建物が、国の重要文化財に指定されている拝殿です。
朱塗りの建物のような華やかさはありませんが、木の美しさが際立つ拝殿です。
参集殿の前には、「なで兎」を可愛らしくデザインした参拝記念のパネルがあり、記念撮影スポットになっています。
我が家のペットのチンチラさんに似ている気がして、思わずホッコリ。
あ、関係ない話題でスミマセン。
「巳の神杉」は白蛇が棲む御神木
拝殿で参拝したら、拝殿の前に生えている御神木の巳の神杉にも参拝。
巳の神杉は、大物主命の化身である白蛇が棲むといわれ、御神木の前には蛇が好む玉子がいくつも供えられていました。
大神神社の境内は、どこを見ても厳粛で神々しい雰囲気に溢れています。
神々しすぎて、怖いと感じる方もいるかもしれません。
巳の神杉の前にあるベンチに座って休憩しながら、参拝する方々を見ているうちに心身ともに清められていく気がしました。
境内の摂社と末社
大神神社の境内には、摂社や末社が何社も祀られています。
こちらは末社の神宝神社。
神宝神社の御祭神
- 家都御子神(けつみこのかみ)
- 熊野夫須美神(くまのふすみのかみ)
- 御子速玉神(みこはやたまのかみ)
熊野三神をお祀りした神宝神社は、1月1日の繞道祭(にょうどうさい)の十八社巡りにおいて、三ツ鳥居から出た御神火が捧げられ、最初に祭典が営まれる神社。
古くから三宝荒神の信仰もあり、財宝の神として広く崇敬されている神社です。
成願稲荷神社の御祭神は、稲荷の神様「宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)」。
宇迦之御魂神は、すべての食物を司ると共に、商売繁盛・開運招福・念願成就の霊験があらたかな神様です。
稲荷神社の総本社である、京都の伏見稲荷大社には何回も参拝しているので、こちらでも自営業を営む感謝と共に手を合わせました。
キレイな前掛けと大きな鈴を首から下げた狐さんが、なんだか微笑んでいるように見えて思わずパシャリ。
薬の神様として信仰が篤い狭井神社
薬の神様を祀る狭井神社には「くすり道」を通って行きます。
大神神社は山の斜面に鎮座するため、狭井神社までゆるい坂道と階段をひたすら続く、運動不足の身体にはキツイ道のり。
動きやすい服装と歩きやすい靴で参拝して良かったと思いました。
しばらく歩くと鳥居が見えてきます。
鳥居をくぐった左側にある、鎮女池の島に市杵島姫神社が鎮座。
市杵島姫神社(いちきしまひめじんじゃ)には、弁天様として信仰される市杵島姫命が祀られています。
髪や肌を美しく保つご神徳や、心の健やかさを保つご神徳があり、少し見ている間に何人もの女性が参拝していました。
市杵島姫神社に参拝して、さらに参道を進んで狭井神社に到着。
一例をして鳥居をくぐり、まずは拝殿で参拝しました。
狭井神社の御祭神は、大神神社のご祭神の荒魂(あらみたま)。
病気平癒・身体健康の神様として信仰が篤い神社です。
拝殿で参拝したあとは霊泉が湧き出る「薬井戸」へ。
薬井戸は拝殿の左側にあります。
薬井戸の御神水はボタン式になっていて、ボタンを押すと御神水が出るようになっています。
備え付けのコップがあるので、飲んだ後は洗って戻すようにしましょう。
また、御神水はペットボトルに汲むこともできますが、殺菌されていないため長時間の保存はできません。
狭井神社の授与所では、500mlのペットボトルに入った御神水を100円で販売しているので、御神水を持ち帰りたいときはペットボトル入りの御神水を購入するのがお勧めです。
三輪山の登拝(登山)は狭井神社で受付
通常、御神体の山は禁足地となっていることが多く、神職以外は立ち入ることができません。
三輪山も明治時代までは禁足地で立入禁止でしたが、今は登拝(登山)することができます。
狭井神社拝殿の受付所で三輪山登拝の申込をすると、注意事項が伝えられ参加証代わりのタスキが手渡されます。
神体山登拝の禁止並びに注意事項
【禁止事項】
- 火気の使用(燈明を含む)
- 動植物・土砂等の採取
- 登拝道以外への立入
- ペットの同伴
- 水分補給以外の飲食
- 宗教活動及び勧誘行為
- 写真撮影
- お供え物の放置
- 迷惑行為・その他
【注意事項】
- 山内にはお手洗いはございません。お済ませの上、入山願います。
- 登拝受付は午後2時までです。また午後4時までに下山を完了するよう厳守願います。下山後は必ずタスキを受付にご返却下さい。
三輪山登拝の所要時間は通常で2~3時間。
険しい坂や階段もあるため、体力に自信がない方や体調が悪いときは登拝しないほうが良いと思います。
また、私が参拝した日は36度を超える猛暑日で、熱中症気味だった上に持病もあるため登拝は諦めました。
途中で倒れたら迷惑をかけてしまうので、夫と一緒に参拝したときに体調が良ければ登拝したいと思います。
ピカピカの「なで兎」
拝殿の左側に建つ参集殿に入ると、ピカピカの「なで兎」が。
なで兎は、江戸時代より一の鳥居前の大灯籠の火袋を守っていたものと伝わっています。
なで兎を撫でることで、身体の痛いところを癒やしてくれたり、心願成就などのご利益を頂けるとか。
お正月などは、なで兎を撫でてご神助をいただこうと参拝者の長蛇の列ができることもあるそうです。
大神神社に参拝したら、なで兎を撫でてご神助をいただきましょう。
お守りと御朱印
大神神社と狭井神社の御朱印をいただきました。
大神神社の御朱印は「奉拝」ではなく「大和国一之宮」と記されています。
三輪山とササユリがの印が押された狭井神社の御朱印は、繊細なデザインが美しいです。
大神神社では、いろいろな種類の御守・御札・清め砂を授かることができます。
御守をたくさん頂くと、ごちゃごちゃになって神様に失礼な気がして、普段は頂かないようにしています。
お守りは頂かないで帰ろうと思っていたのに、一目惚れしたのが「源気(げんき)うさぎ守」。
うさぎ守は握って祈念するお守で、もちもちの握り心地に癒やされます。
ちなみに、源気うさぎ守の初穂料(値段)は1,000円でした。
大三輪神社に参拝して両参り
参拝するときは、三輪駅から最短ルートを歩いたので、帰りは巨大な一の鳥居を見たくて遠回りをしました。
一の鳥居に向かって歩いていくと、左手に見えてきたのが大三輪神社。
「三輪へ参らば上下かけよ どちら欠いても片参り」の看板が気になり参拝することに。
まずは手水舎で手と口を清めます。
手水舎では、龍神さんの口から水が出ていました。
手と口を清めて拝殿前で手を合わせました。
お参りしたあとに気がついたのは、三輪稲荷社・三輪三宝社・祓戸社の文字。
祓戸社があることに気がついたのは、本殿に参拝した後でした。
順番を間違えたと思いつつ、祓戸社・稲荷社・三宝社に参拝。
参拝を終えて境内を出ると、下の宮 大三輪神社について説明文が記された看板を発見。
看板の説明文を読むと、明治時代に創建された神社で、大神神社のほかに天理教と関係がある神社であることが分かりました。
巨大な一ノ鳥居
大三輪神社を出て、大神神社の一の鳥居(大鳥居)へ。
一の鳥居の手前には大きな石灯籠も建っていて「三輪明神」の文字が刻まれています。
猛暑でバテバテでしたが、一の鳥居の迫力を間近で感じることができて、遠回りして良かったと思いました。
まとめ
呼ばれた人しか行くことができないと言う人もいる大神神社。
どんなに不便な場所にあるんだろう?と思いながらアクセスを調べたら、奈良から行きやすい場所に鎮座する神社でした。
私は呼ばれている気がしないから、トラブルがあって参拝できないかも?とドキドキしながら電車に乗って、すんなりと神社に到着して拍子抜けしたのも良い思い出です。
大神神社の境内には、今回は体力切れで参拝できなかった橿原神社・貴船神社・神御前神社なども祀られているので、次回は春や秋の気候の良い時期に参拝したいと思います。
大神神社の詳細
- 住所:奈良県桜井市三輪1422
- 最寄駅:JR桜井線「三輪駅」より徒歩約7分
- 駐車場:あり
- 参拝可能時間:自由
- 授与所の受付時間:8時30分~16時30分
- オリジナル御朱印帳:あり
- 御朱印:あり
- 参拝所要時間:1時間半~3時間
※御朱印を頂ける摂社や末社も参拝する場合は時間がかかります
※三輪山登拝する場合は、登拝だけで2~3時間必要になります
※このページの内容は参拝時および執筆時のものになります。
※この記事は本サイト(女子旅のススメ)に掲載していたものを削除し、一部修正して当サイトに再掲載しました。