ゆるい顔や困り顔、脱力系などの「はじめ狛犬(はじめちゃん)」に癒やされる人が続出中。

このページでは、ブログ管理人が参拝中に出会った「はじめ狛犬」を紹介します。

強烈な個性の印象深い狛犬たち、はじめ狛犬の東日本編は他のページで紹介しているので、よろしければ併せてご覧ください。

はじめ狛犬とは

狛犬が日本に伝わったころ、現在のように屋外ではなく、神殿の中に祀られていました。

「はじめ狛犬」とは、神殿の中にいる狛犬を見たことのない石工が、人づてに聞いた特徴や想像した姿によって作られたものです。

庶民が参拝する地元の神社に奉納された狛犬は、神殿の狛犬のような高度な技術で作られたわけでもなく、決まった形があるわけでもないので、石工の個性が出る外見が特徴。

はじめ狛犬は、小さい・細かい装飾がない・不思議な顔をしているものが多く、そのユルさに多くの人が魅了されています。

一部の人たちは、愛情を込めて「はじめちゃん」と呼んでいます。

安井金比羅宮(京都府京都市)

安井金比羅宮の狛犬

はじめちゃんは「縁切り縁結び碑」に貼り付ける「形代」を書く台の前にいました。

何年生まれかは不明です。

安井金比羅宮の狛犬

参拝者さんたちは、形代に願い事を書くのに夢中。

はじめちゃんを見ているのは私だけ。

気づいてもらえず可哀想に思い、ショボーンとしているように見えました。

大神山神社 本社(鳥取県米子市)

大神山神社の狛犬

大神山神社本社の随神門には、随神像と一緒に古い狛犬が祀られています。

真上を向いた他には見ない形状。何年生まれかは不明。

対の狛犬は他の方が見ていて撮影できなかったので、次にしたときに撮影したいと思っています。

賣沼神社(鳥取県鳥取市)

賣沼神社の狛犬

賣沼神社の拝殿前に祀られた狛犬。

正面から見ると、間が抜けた表情に見えて、志村けんさんのバカ殿様を思い出してしまいました。

賣沼神社の狛犬

横から見ると牙がハッキリと見えて、正面より勇ましく見えます。

賣沼神社の狛犬

太い眉毛が印象的な、おじいちゃん系の狛犬。

賣沼神社の狛犬

奉納された正確な年は不明ですが、1778年(安永7年)頃とされています。

八重垣神社(島根県松江市)

八重垣神社の狛犬

島根産の来待石(きまちいし)の狛犬。

来待石は非常にもろい石なので欠損がひどいです。

八重垣神社の狛犬

一説には室町時代とも言われていますが、石のもろさから疑問視する声もあるとか。

真偽の程は分かりませんが、近世の形状とは異なるため、室町時代の狛犬だと信じたいです。

八重垣神社の狛犬

随神門のかなり古そうな木製狛犬。

八重垣神社の狛犬

しっかりした胸板と、大きく口を開けた笑顔がステキです。

中山神社(岡山県津山市)

中山神社の狛犬

明和元年(1764年)生まれ。

サイズが大きくて、はじめ狛犬とは違う気もしますが、お顔が可愛らしいので、このページで紹介します。

中山神社の狛犬

参道の途中にいる狛犬は、見事な猿顔です。

この狛犬、高麗犬ではなく猿だと紹介しているサイトを見かけますがソースは不明です。

中山神社の狛犬

江戸時代は、空想の動物「高麗犬」の特徴を人づてに聞いて作ったので、こんな姿になったのではないでしょうか。

中山神社の狛犬

どこか宇宙人っぽくも見える、サル顔で豪快に笑う高麗犬に癒やされました。

伊曽乃神社(愛媛県西条市)

伊曽乃神社の狛犬

伊曽乃神社の不思議なミニサイズ狛犬。

ぱっと見ると「はじめ狛犬」系ですが、石がそれほど風化していないような気も。

それほど古くないのかもしれません。

石鎚神社 口之宮 本社(愛媛県西条市)

石鎚神社の狛犬

石鎚神社 口之宮 本社の狛犬。

境内社を護っている、はじめ狛犬(はじめちゃん)系です。

何年生まれかは不明。

大麻比古神社(徳島県鳴門市)

大麻比古神社の狛犬

拝殿前の小さな狛犬。

宝暦12年(1762年)生まれの、かなり古いはじめちゃん

宇宙人的要素が入ったお顔に細い前足。

阿形も吽形もニッコリ笑っているように見えて癒やされます。

水田天満宮(福岡県筑後市)

水田天満宮の肥前狛犬

慶長15年(1610年)に奉納された肥前狛犬。

水田天満宮の肥前狛犬

像高54.5cmで福岡県の指定文化財になっています。

水田天満宮の肥前狛犬

こちらが阿形(多分)。

水田天満宮の肥前狛犬

こちらが吽形だと思います。

水天宮(福岡県久留米市)

水天宮の肥前狛犬

水天宮の境内社「水神社」を護っている肥前狛犬。

水天宮の肥前狛犬

「撫で狛犬」と呼ばれ、自分の痛い部分をなでると痛みが取れると伝えられているとか。

水天宮の肥前狛犬

たくさんの参拝者に撫でられてきたため、ツルスベのさわり心地です。

水天宮の肥前狛犬

状態が良いのでレプリカの可能性もあります。

ワニのようにも見える姿が印象に残る狛犬でした。

伊勢神社(佐賀県佐賀市)

伊勢神社の狛犬

寛文7年(1667年)と造立銘がある、佐賀市で最も古い肥前狛犬として注目されています。

伊勢神社の狛犬

どちらが阿形と吽形なのか、よく分かりませんが、うつむきがちに立っている姿が可愛らしい。

伊勢神社の狛犬

斜め横から見ると、こんな感じになります。

伊勢神社の狛犬

こちらの狛犬は奉納された年が分かりませんが、かなり古そう。

この他にも、古そうな肥前狛犬が奉られていました。

鎮西大社 諏訪神社(長崎県長崎市)

諏訪神社の狛犬

「はじめ狛犬」にハマるきっかけになった、諏訪神社で一番古い狛犬。

ピラミッドを護るスフィンクスにも似てるかも?

諏訪神社の狛犬

はじめ狛犬の特徴「小さい・手足が短い・猿顔」が見事に揃っています。

諏訪神社は色々な年代の狛犬がいて、狛犬好きにはたまらない神社です。

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