平泉寺白山神社(へいせんじはくさんじんじゃ)に、バスと電車で参拝して、御朱印をいただきました。
平泉寺白山神社は、福井県勝山町に鎮座する、白山信仰の越前側の拠点としても有名な神社です。
このページでは、御朱印とお守りの頒布時間、御祭神と御神徳(ご利益)のほか、バスと電車を利用したアクセスを紹介します。
御祭神と御神徳(ご利益)
- 御祭神:3柱
・伊奘冊尊(いざなみのみこと)
・天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)
・大己貴尊(おおなむちのみこと・大国主命) - 主なご神徳(ご利益):
縁結び・子授け・金運上昇・夫婦和合・諸産業降昌・勝運招来・家系繁栄など
摂社と末社
池尾明神。
御祭神や由来などの説明は見当たらず。
少し高い場所に鎮座するのは開山社。
白山を開山した泰澄大師が祀られています。
貴船神社。
由来などの説明は見つかりませんでしたが、京都の貴船神社と同じ、高龗神(たかおかみのかみ・龍神)が御祭神だと思います。
今宮神社のお社の横には説明書きが。
今宮神社
御祭神
鵜草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)と申して神武天皇の御父神に当り、古より福徳を受け給うところから施福の神として崇敬されています。由緒
当社は古来平泉寺四十八社の一つとして字今宮の地に存りましたが天正二年の兵火で焼失しました。同十一年に再興後は村民氏神としてお祀りしていますが、明治四十年当境内に移転して現在に至っております。
お社の横の石碑が、今ひとつ読みにくいのですが、鎮守宮で御祭神は大地主命(おおとこぬしのみこと)のようです。
こちらは稲荷社(多分)。
お社の由緒や御祭神の記載は見当たりませんでした。
参拝ルートと所要時間
平泉寺白山神社の参拝ルートは、一の鳥居前の参道から始まります。
最初に目に入るのが参道右側にある大きな石灯籠。
灯籠の上には小さな木が生えていて、とても古いものであることがわかります。
少し参道を進むと緩やかな階段に。
幅が広く、ランダムな石段が続きます。
階段を登り終わった場所に一の鳥居が。
一の鳥居をくぐった後も、緩やかな階段が続きます。
両側には、美しい苔がぎっしりと生えていて、歩いているだけで癒やされました。
階段を登り終わった場所が、木で作られた二ノ鳥居になります。
神仏習合の名残りなのか、二ノ鳥居には屋根がついていました。
二ノ鳥居をくぐると、正面に見えるのが拝殿です。
現存する拝殿は、江戸時代につくられた寄棟檜皮葺の建物。
天正2年(1574年)の一向一揆で焼失する前は、京都の三十三間堂より大きな建物だったことが、調査により解明されています。
拝殿からさらに奥に進むと、急な階段が現れます。
急勾配の階段ですが、段数はそれほど多くないので、難なく登ることができました。
階段を登り終わると、正面には総欅造の本社が。
外から見ると地味なお社ですが、中は美しく彩られているそうです。
参拝をして、ふと上を見上げると、見事な昇り龍と降り龍が目に入りました。
それぞれのお顔の雰囲気が異なっていて、どちらの龍も躍動感にあふれている見事な彫刻です。
本社に向かって右側の社が別山社で、天忍穂耳尊が祀られています。
本社に向かって左側が越南知社(おおなむちしゃ)で、大己貴尊が祀られています。
本社と左右二つの社は、白山を構成している三つの山をあらわしています。
中央の本社だけではなく、3社に参拝するようにしましょう。
三社に参拝したあとは、本社から右に進みます。
突き当って左を見ると、三之鳥居と長めの階段が。
三之鳥居をくぐり、再び階段を登ります。
階段を登りきった先には、栲幡千々姫尊が祀られた三宮が鎮座。
栲幡千々姫尊は、「安産の神様」としての信仰が篤い女神様です。
三宮から少しだけ下った場所には、楠木正成公のお墓がありました。
平泉寺の由来となった御手洗池
本社と摂社の参拝が終わり、一の鳥居に向かって階段を下りて行くと、右手に御手洗池(みたらしのいけ)があります。
御手洗池の中央の岩に女神が現れ、「私の本当の姿は、白山の頂上にある。早く登ってきなさい」とお告げがあり、泰澄大師は女神の導きによって白山の頂上に登りきることができたとか。
御手洗池は昔は「平清水」と呼ばれていて、平泉寺の由来となっています。
御手洗池の横には、泰澄大師が植えた御神木。
池に向かって鳥居も建てられていました。
バスを下りてからここまでかかった時間は約60分。
それほど急がずに境内をまわるには60分前後見ておくと良いと思います。
苔が美しい境内
平泉寺白山神社は苔が美しいことでも知られていて、苔寺とも呼ばれています。
参道の横に生えている苔も美しいですが、最も苔が多く美しいのが拝殿の周り。
拝殿周辺には20種類ほどの苔が自生しているとか。
今まで苔には興味がありませんでしたが、絨毯を敷き詰めたように広がる苔はとてもキレイ。
ちょうどクラブツーリズムの団体客とガイドさんが参拝していて、ガイドさんの説明が耳に入ってきました。
「雨上がりは苔が開いてとても美しくなります。今日は雨が上がったあとのベスト苔Dayになりました。拝殿周辺がもっとも苔々しい(こけこけしい)場所です。」
苔々しい(こけこけしい)って何だ?と心の中で突っ込みながら、なるほどと思いました。
苔を見ていると、ところどころ小さな花が咲いています。
こちらは白い花。日本に生まれてよかったと思った瞬間でした。
この日は、前日の夜から早朝にかけてまとまった雨が降ったあとでした。
雨の水分を含んだ苔と木々の緑が、とてもに美しく見えます。
雨上がりで湿度が高いなか、長い階段を登ったため、汗だくになっていました。
熱中症に注意しなければならない天気でしたが、苔を鑑賞するには最高のタイミングで良かったです。
苔の名所とは知らずに参拝をしたので、思いがけない絶景にひたすら癒やされた時間になりました。
御朱印受付時間と初穂料(料金)
御朱印は一の鳥居近くの社務所でいただけます。
社務所には受付時間が書いていなかったので、神社の一般的な受付時間内に伺えば、御朱印やお守りをいただけると思います。
社務所には誰もいなくて、御朱印は書き置きのものが置いてありました。
美しい越前和紙に書いてある御朱印の初穂料(料金)は200円。
お守りの初穂料は300円。や、安すぎます。
ちなみに、国の名勝に指定されている庭園の拝観料は50円でした。
こんなに商売っ気がなくて、広大な境内を維持できるのかと心配になりました。
こちらはいただいた御朱印。書き置きですが日付もきちんと入っていました。
オリジナル御朱印帳はある?
平泉寺白山神社の社務所では、オリジナル御朱印帳は置いてありませんでした。
今回は確認することができませんでしたが、参道近くの「白山亭」など3店舗のほか、JR福井駅隣接のハピリンでも取扱があるとい情報があります。
平泉寺オリジナルの御朱印帳は、平泉寺の古地図と「白山平泉寺」「朱印帳」の文字がデザインされています。
社務所に御朱印帳がないときは、周辺のお店などを探せば手に入れることができるかもしれません。
周辺のランチ情報
平泉寺白山神社の周辺はお店が少ないですが、そば屋やカフェなどが数軒営業しています。
女性でにぎわっていたのが白山亭。
手作りの発酵食品を使ったランチセットやスイーツを楽しむことができるカフェです。
バスと電車のアクセス
福井駅から平泉寺白山神社へ行くには、電車とバスを乗り継ぐ必要があります。
えちぜん鉄道の福井駅から終点の勝山駅まで乗車。
勝山駅からバスで平泉寺白山神社まで行くことができます。
バス停は平泉寺の歴史が分かる「まほろば館」の前にあり、参道までは1~2分の場所で便利でした。
割引になる乗車券とバスの時刻表
えちぜん鉄道には運賃がお得になるフリー切符があります。
今回利用したのは、恐竜博物館セット券(大人2,120円)。
恐竜博物館セット券は、えちぜん鉄道がと勝山市のバスが1日乗り放題に。
福井駅から勝山駅までの運賃は片道770円、往復だと1,540円。
勝山市のバスの運賃は1乗車につき100~300円。
福井県立恐竜博物館の観覧料は720円も入っていると思うと、かなり割引になる乗車券です。
ただし、勝山駅から平泉寺へ行くバスは運行数が少なく、平日は3便しかないため事前に確認するのがオススメ。
えちぜん鉄道には観光案内をしてくれるアテンドさんが乗っていて、勝山駅のバス時刻表をもらって電車の中で計画を立てました。
今回は以下のスケジュールで恐竜博物館と平泉寺白山神社を周り、無駄な時間がなくスムーズに移動でき大満足。
よかったら参考にしてくださいね。
- 09:55 えちぜん鉄道 福井駅発
- 10:48 えちぜん鉄道 勝山駅着
- 11:00 「恐竜博物館駅行き」バス発
- 11:13 恐竜博物館着
(恐竜博物館観覧 約70分) - 12:26 恐竜博物館から「平泉寺行き」バスに乗車
- 12:43 平泉寺着
(平泉寺白山神社参拝 約80分) - 14:01 平泉寺から「勝山駅行き」バスに乗車
- 14:18 勝山駅着
- 14:20 えちぜん鉄道 勝山駅発
- 15:12 えちぜん鉄道 福井駅着
参拝したのが土曜日だったので、上記のスケジュールで周ることができましたが、平日は12:26と14:01のバスは運行していません。
また、参拝した日は、多くのツアーバスが平泉寺に乗り入れていたので、バスツアーでの参拝もいいかもと思いました。
はじめは恐竜博物館だけ楽しもうと思っていたところ、えちぜん鉄道のアテンドさんからいただいたバス時刻表で、平泉寺白山神社にも行けることが分かって、電車の中で参拝するスケジュールが完成。
平泉寺白山神社はアクセスが悪く、電車とバスで行くのは難しいと思っていたので、思いがけず参拝することができました。
ただし、平日はバスの運行数がとても少ないため、電車とバスを利用して参拝するのは難しいかもしれません。
車で行くこととができない方は、ツアーでの参拝もオススメです。
平泉寺白山神社の詳細
- 住所:福井県勝山市平泉寺町平泉寺
- アクセス:
えちぜん鉄道 勝山駅よりバス「平泉寺白山神社前」バス停下車すぐ - 駐車場:あり
- 営業時間:不明
- 参拝可能時間:いつでも可
- 御朱印:あり
- オリジナル御朱印帳:あり(参道の食堂などで販売)
※このページの内容は編集時のものです。参拝の際は神社の公式サイトなどで詳細をご確認ください。