出雲國神仏霊場8番の美保神社は、島根県松江市に鎮座する「えびす様(事代主神)」の総本宮です。
美保神社の「7日えびす祭」の日に参拝して、限定の御朱印と「金色の鯛守」、寄付するといただける「金色の鯛の置物」もいただきました。
このページでは、2023年1月の「7日えびす祭(初えびす)」、限定の金の鯛守りと御朱印のいただき方、ご祭神とご神徳、バスと電車のアクセスや専用の駐車場について紹介します。
兵庫県西宮に鎮座する、えびす様の総本社「西宮神社」はご祭神が「蛭児大神」なので神様が異なります。
ご祭神とご神徳(ご利益)
美保神社のご祭神は、三穂津姫命(みほつひめのみこと)と事代主神(ことしろぬしのかみ)です。
三穂津姫命は、「出雲大社」のご祭神である「大国主命」のお妃にあたる神様。
事代主神は、大国主命の子供にあたる神様です。
三穂津姫命のご神徳は、五穀豊穣・夫婦和合・安産・子孫繁栄・歌舞音曲(音楽)。
事代主神のご神徳は、海上安全・大漁満足・商売繁昌・学業・歌舞音曲(音楽)になります。
また、鯛を持つ姿で親しまれている事代主神は「初めて釣りをした神様」とされているため、漁業関係者から篤く信仰されています。
出雲大社と両参りでご利益倍増
出雲大社のご祭神は、縁結びの神様である「大国主命」。
美保神社のご祭神は、お妃にあたる「三穂津姫命」と、大国主命の子供の「事代主神」であることから、両参りをすればご利益が倍増すると言われています。
両参りのルートが分かりやすいように、出雲大社と美保神社の位置関係を地図にしてみました。
美保神社は駅から遠く、車がないとアクセスが悪い場所に鎮座しています。
美保神社から出雲大社まで車で移動する場合は、所要時間は1時間弱~3時間くらい。
なお、朝と夕方は通勤ラッシュにあたり、神在月は周辺道路が渋滞するので、もっと時間がかかるかもしれません。
また、電車とバスで移動する場合は、何回も乗り継ぐ必要があります。
さらに、電車とバスは運行本数が少ないため、最低でも4時間くらいの時間がかかります。
パワースポットの亀
本殿と拝殿の周りには側溝があり、側溝の中に石の亀が1匹隠れています。
石の亀はパワースポットという方もいるので、興味がある方は探してみてはいかがでしょうか。
境内の見どころ
嘉永3年(1850年)から、250年以上にもわたり神社を護っている狛犬。
かなり大きめで苔むしていて、目の色が黒っぽい狛犬です。
神門と拝殿。大きなしめ縄がかけられた神門は、出雲大社のような雰囲気だと思いました。
手前の拝殿と後ろの本殿。拝殿は昭和3年に造営されたもの。
壁がなく、梁がむき出しになっているのが特徴です。
拝殿の設計は、橿原神宮・平安神宮・明治神宮など、多数の寺社仏閣に携わった伊東忠太によるもの。
上の画像は、本殿を後ろから撮影したもの。
後ろから見て左側に三穂津姫命、右側に事代主神が祀られています。
現在の本殿は、文化10年(1813年)に再建されました。国の重要文化財に指定されています。
本殿の後ろに鎮座する小さなお社には、以下の神様が祀られています。
- 若宮社(わかみやしゃ)
天日方奇日方命(事代主神の御子神) - 今宮社(いまみやしゃ)
太田政清霊 - 秘社(ひしゃ)
神号不詳
拝殿の右手前に鎮座するお社は、以下の神様が祀られています。
- 宮御前社(みやみさきしゃ)
ご祭神:埴山姫命(土の神様) - 宮荒神社(みやこうじんじゃ)
ご祭神:
奥津比売命(食事・調理の神様)
土乃御祖神(土の神様)
奥津彦神(食事・調理の神様) - 船霊社(ふなたましゃ)
天鳥船神(船の神様) - 稲荷社(いなりしゃ)
稲倉魂命
お社の右手前には、おかっぱヘアみたいに見える珍しい狛犬が。なんだか可愛らしい狛犬です。
こちらは「御霊石(おたまいし)」。
「丸い石を触るとお腹の子が健康に育つ」という安産信仰から、御霊石を多くの妊婦が撫でたため、石の上部がすり減っています。
参拝記念品のクリスタル
7日えびす祭では、宝物を無料で拝観することができます。
宝物を見ていたら、係の方に声をかけられて「11,800番目の拝観者」ということで、記念品をいただきました。
ずっしりと重い箱で、ホテルに戻ってから開けてみると、本殿と拝殿をデザインしたクリスタルの置物が入っていました。
美保神社は、夫が一番好きな神社。思いがけず記念品をいただけたのは、神様がご縁を結んで下さったのかもしれません。
いただいたクリスタルは、神棚の下に大切に飾っています。
金の鯛の置物
美保神社の本殿は、文化10年(1813)9月24日に再建されたもので、平成25年で200年の節目を迎えました。
老朽化した本殿・拝殿・場外末社などの解体修理を「平成の大造営」として行っていますが、資金が足りずにすべての修理が終わらない状態です。
美保神社では、平成の大造営の寄付を募っていて、「授与所」で5,000円以上の寄付を行うと、金色の鯛の置物をいただけます。
夫が海関連の仕事を営んでいるので、安全に仕事を行える感謝を込めて寄付してきました。
次に参拝する際も寄付させていただこうと思っています。
金色の鯛のサイズは5センチくらいで、24金でコーティングされています。
添えられたカードは三田恒夫氏が描いたもので「神光照海」というタイトルがつけられています。
限定の金色の鯛守
7日えびす祭では、毎月7日限定の「金色の鯛守」をいただくことができます。
金色の鯛守の初穂料は2,000円で、授与数限定で頒布。
金色の鯛守の受付開始は8時からですが、平日の7時45分ごろに行ったところ、すでに25人くらいが整理券の配布を待って並んでいました。
神在月や土日にあたる7日は、もっと早い時間に行ったほうが、確実に整理券をいただけると思います。
現在は先着順の授与を中止し、希望者が授与数を超えた場合は「みくじ」で授与者を決定(詳細は下記の授与方法をご覧ください)。
ちなみに、こちらが通常のお守りになります。
金の鯛守も良いですが、通常の赤い鯛と青い波のデザインも素敵ですよね。
御朱印帳のデザインとサイズ
美保神社の御朱印帳は、白い布地に水色の海と波、稲穂をくわえた鯛が飛び跳ねているデザインが人気です。
鯛は事代主神、稲穂は三穂津姫命を象徴しています。
鯛の御朱印帳のほかに、シンプルなデザインの御朱印帳が3種類並んでいました。
サイズは普通のサイズ(縦16センチ・横11センチ)くらい。
初穂料(値段)は、私が見たときは1,200円でした。
7日えびす限定の御朱印
7日えびす祭では、金文字の限定御朱印をいただくことができます。
御朱印の受付時間は、8時30分から17時ごろまで。
限定御朱印は書き置きのみで、赤・緑・紫の3色のいずれか。何色が頒布されるかは公式サイトで毎月発表されます。
こちらは通常の御朱印。
通常の御朱印には「七日えびす」の文字が入りません。こちらは御朱印帳に直書きしていただきました。
拝受した御朱印が増えたので、1枚の画像にまとめました。
平成4年に頂いた御朱印もあるので、後日あらためて編集しようと思います。
御朱印を頂かないときも多く、御朱印の2~3倍は美保神社に参拝しています。
2023年4月7日「七日えびす祭」の詳細
- 開催期間:2023年4月7日
- 月次祭:9時30分~
- 月次御幣:早蕨
- 金色の鯛守:100体
- 金文字の限定御朱印:紫色
- 末社巡拝ツアー:前日までに要予約(先着10名・14時から・参加費無料)
金色の鯛守の授与方法
- 金色の鯛守の授与日:4月7日
- 授与方法:先着順
※郵送授与や予約は不可 - 授与開始時刻:8時30分
観光スポットの青石畳通り
一の鳥居の右側には、観光スポットの「青石畳通り」の入口があります。
青石畳通りには、地元の海産物を販売する店舗などが並びますが、時間帯によってはほとんどのお店が閉店しています。
上の画像は、七日えびす祭に参拝したときに撮影したもの。
13時ごろに参拝したら、営業しているお店はほとんどなくて、誰も歩いていない状態でした。
海産物などを購入したい方は、早い時間に行くのがオススメです。
アクセスが便利なホテル
美保神社にアクセスが良く、食事が美味しいホテルは「天然温泉 境港 夕凪の湯 御宿 野乃」です。
ドーミーイン系列の和風ホテルで、最上階には天然温泉大浴場も完備。
朝食バイキングは好きな具材を乗せて作る海鮮丼、夕食バイキングは揚げたての天麩羅や握り寿司が人気です。
御宿野乃境港の宿泊記は姉妹サイトで紹介しています。
周辺のランチ情報
美保神社の周辺には、ランチを食べられるレストランは数軒しかありません。
一の鳥居の近くにカフェとレストランがありますが、何回か参拝したときに、レストランは閉まっていることが多かったです。
ランチに海の幸を食べたい場合は、境港周辺に魚介類を食べられるレストランが何軒も営業しています。
手荷物預かり所とコインロッカー
一の鳥居の右側に無料休憩所があり、コインロッカーも設置。
自動販売機も何台か並んでいて、椅子とテーブルを自由に使えて、バスなどを待つのにも便利です。
電車とバスのアクセスとえびすライナーの運行期間
美保神社の最寄駅はJR境港駅になりますが、駅からは12キロ弱の道のりになります。
境港駅の観光センターでは、レンタサイクルの貸出も行っていますが、起伏が激しいルートなのでレンタサイクルはお勧めできません。
なお、2023年は1月~3月の土日祝日に、米子空港から境港駅を経由するシャトルバス「えびすライナー」が運行されていました。
えびすライナーが運行していない日は、松江駅から一畑バス「美保関ターミナル行き」に乗車して「万原停留所」で下車。
万原停留所で「美保関コミュニティバス」に乗り換えて「美保神社前」で下車。所要時間は約1時間20分です。
えびすライナー(シャトルバス)の2023年1月~3月時刻表
- 【米子空港発】
9:00・11:20・14:20 - 【境港駅発】
9:15・11:35・12:35・14:35・15:40 - 【美保神社発】
9:45・12:05・13:05・15:05・16:15
えびすライナーの運行期間と時刻表は上のリンクからご確認ください。
※松江駅から境港駅までは、乗換なしの直行バスが便利。
※松江駅から米子駅まで山陰本線に乗り、米子駅で堺線に乗り換えて、終点の境港駅まで移動する方法もあります。
※出雲空港からは、空港シャトルバスで松江駅に移動。松江駅からは、境港までの直行バスか、JRの乗り継ぎで移動になります。
美保神社の駐車場マップ
美保神社の駐車場は、松江観光協会前の第1駐車場が一番近くて便利です。
満車の場合は、手前の第2駐車場と三保灯台近くの第3駐車場もありますが、神社からは遠くなります。
上の画像のように、一の鳥居前に駐車している車を見ることがありますが、地元の方の車であることが多いため、参拝する際は必ず駐車場を利用しましょう。
第一駐車場には、太鼓橋があり、筑紫社と綿津見社が鎮座しています。
美保神社の詳細
- 住所:島根県松江市美保関町美保関608番
- 参拝可能時間:自由
- 授与所受付時間:8時30分~17時ごろ
- 駐車場:あり
- 参拝の所要時間:20分~40分
※このページの情報は、参拝時および執筆時のものです。現在は初穂料や受付時間などが変更になっている可能性があります。