佐太(さだ)神社に参拝して御朱印を拝受しました。
島根県松江市に鎮座する佐太神社は、神在月に神が集まる神社として古から崇敬される神社です。
このページでは、縁切と良縁結び参りのやり方、御朱印帳と御朱印、御祭神とご神徳(ご利益)、松江駅からのアクセスを紹介します。
御祭神とご神徳
御祭神
- 正殿
佐太御子大神(猿田彦大神)・伊弉諾尊・伊弉冉尊・速玉男命・事解男命 - 北殿
天照大神・瓊々杵尊 - 南殿
素盞嗚尊・秘説四柱
ご神徳(ご利益)
- 導き
- 道開
- 交通
- 海上安全
主祭神の佐太御子大神は、道開きの神様「猿田彦大神」と同じとされていることから、主に上記のご神徳を頂けるとされています。
神在月に八百万の神が集まる神社
出雲では古くから神在祭が行われ、現在も数社で行われています。
11月20日~25日の佐太神社の「神在祭」は「お忌さん(おいみさん)」と呼ばれ、文献上最も古くかつ古い形を500年以上受け伝えられた貴重な祭り。
出雲大社で神在祭が終わったあと、佐太神社に神様が集まって帰っていくと言われていますが、これは間違った誤伝です。
以前の神在祭は「上忌」と「下忌」が行われていましたが、明治以降、出雲大社では「上忌」が残り、佐太神社では「下忌」が残りました。
出雲大社の神在祭が先に行われたことから、出雲大社の後に佐太神社に立ち寄るということになってしまったようです。
境内の見どころ
参道と石鳥居。鳥居横の社号標には「佐陀大社(さだのおおやしろ)」の文字。
佐太神社は「出雲国三大社」の一社で、古くは「佐太大神社(さだおおかみのやしろ)」「佐太御子社(さだみこのやしろ)」「佐陀大社(さだおおやしろ」と呼ばれていたことが分かります。
ちなみに、出雲国三大社は出雲大社、熊野大社、佐田神社の三社です。
参道を進むと、狛犬や随神門が見えてきます。
手水鉢は天明6年9月に清原太兵衛が寄進したもの。
天明6年を西暦にすると1786年。200以上前の手水鉢が現在も使われている、歴史の重みを感じます。
手水舎から参道を見ると、上の画像のような感じになります。
佐太神社の境内は、かつては出雲大社に匹敵する広さだったという名残を感じました。
手水舎手前の狛犬さん。
吽形が右側、阿形が左側の珍しい配置でした。
端正な顔立ちと整った体型がステキです。
随神門の随神は、阿形が右側で吽形が左側。
「えっ!?何っ!?」と驚いている表情に見えました。
御本殿の手前には海藻(潮草)が奉納されています。
家に悪穢があった時、青竹で汐筒を作り海に行き、汐を汲みジンバ草を採り身を清め当社にお詣りして祓をするのが古くからの習俗であります
潮草について、上のような説明が書いてありました。
ジンバ草とは、海藻「ホンダワラ」の山陰地方の呼び名です。
大社造が三殿並ぶ御本殿。
他に例がない非常に珍しい建築方式であるとされています。
佐太神社の本殿には八脚門の拝殿があり、回廊でつながっています。
上の画像は正中殿の拝殿。凛とした空気が漂っている気がしました。
本殿右側の北末社。
山王社(大己貴命)・宇智社(天児屋根命)・玉御前社(玉屋命)・竹生島社(稲倉魂命)が祀られています。
本殿左側の南末社。
戸立(手力雄命)・振鉾社(天鈿女命)・垂水社(岡象女命・天神社(菅原道真)が祀られています。
南末社前の狛犬と狛狐。
苔や石の感じからすると、狐さんの方が少し古いかも?
境外社の田中社。
手前が悪縁切りの東社で、奥が両縁結びの西社。
悪縁切りと両縁結びのお社が背中合わせに祀られているのは、全国的に見てもとても珍しいそうです。
悪縁切り・良縁結びの参拝順序
悪縁切りと両縁結びの参拝順序です。
- 佐太神社 正中殿
佐太大神(猿田彦大神):導きの神 - 佐太神社 北殿(向かって右側)
天照大神・瓊瓊杵命 - 佐太神社 南殿
素盞嗚尊・秘説四柱 - 母儀人基社
伊弉冉尊:子宝・安産 - 田中神社 東社
磐長姫命:縁切り・長寿 - 田中神社 西社
木花咲耶姫命:縁結び・安産
まずは、中央の正殿でお参り。
次に、向かって右側の北殿、向かって左側の南殿にお参りします。
次は、たくさんの神様を産んだ「伊弉冉尊(イザナミノミコト)」を祀る「母儀人基社(はぎのひともとしゃ)」へ。
母儀人基社は階段を登った場所に祀られています。
お社はなく磐境を小さな狛犬が守っています。
田中神社は佐太神社の境外社で佐陀川沿いに鎮座しているお社で、参道を出てまっすぐ歩いて行くと、右側に案内板が立っています。
手前(川側)が悪縁切りの田中神社 東社。
奥(山側)が良縁結びの田中神社 西社。
順番を間違えると、良縁を結んだ後に縁切りしてしまうので、くれぐれも間違えないように。
順番通り心を込めて参拝して、佐太神社の「悪縁切り・両縁結び」のご神徳をしっかり頂きましょう。
御朱印帳のデザインと初穂料
佐太神社のオリジナル御朱印帳は、白地に御本殿の屋根がデザインされています。
シンプルで品のある御朱印帳ですが、ビニールカバーをかけないとすぐに汚れてしまうかも。
初穂料は2,000円でした。
御朱印の受付時間
佐太神社の御朱印の受付時間は8時30分から17時で、初穂料は300円でした。
参拝した日付のみが書き入れられた、シンプルな御朱印です。
松江駅からのアクセス
松江駅からのアクセスは路線バスになります。
松江駅の6番乗り場から一畑バスの「恵曇線」に乗車。
「佐太神社前」で下車して、少し戻って道路を横断してまっすぐ進むと、徒歩2分ほどで参道入口に到着します。
佐太神社の詳細
- 読み方:
佐太神社(さだじんじゃ) - 住所:
島根県松江市鹿島町佐陀宮内73 - アクセス:
松江駅から「恵曇方面」行きバス「佐太神社前」で下車すぐ - 駐車場:あり
- 御祭神:佐太大神 他
- 参拝可能時間:自由
- 御朱印:あり
- オリジナル御朱印帳:あり
- 御朱印の受付時間:08:30~17:00
- 参拝所要時間:15~40分
※このページの内容は、参拝時および執筆時のものになります。受付時間などは参拝前に公式サイトなどでご確認ください。